早朝の過ぎり

小説

死。

早朝、目が覚めて思考を巡るのはそれだ。

僕は死に対して恐怖がない。

日々様々な死に方を模索している。

時に毒物や医学、化学を扱った本を読む。

時に身の回りの毒物を食してみる。

そして目の前には予め結んでおいた縄。

常に死を友とし、先の見えない現実と生きる。

ああ、今あの縄を通せば楽になれるだろうか。

日々思い、死に焦がれる。

決して死生への冒涜ではなく、

探究心と破滅願望。

 

眠ればまた朝が来る。

そして日課のように考えるのだろう。

動けば永遠を、もう一度瞼を閉じれば重出を。

明日の僕はどちらを選ぶだろうか。

 

読者諸君はこんな天秤を持たないことを祈る。

ただ一人間の日記だと思ってくれ。

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